フィリピン最後の秘境
パラワン島の気候と自然災害 / 旅行のベストシーズン
世界一美しい島に選ばれ、フィリピン人も一度は行って見たいと夢見るパラワン島。ここではその気候と天災の特徴についてお伝えします。実際にパラワン島に住んでいるから分かる情報もありますので、ぜひパラワン島旅行の参考にしてください。
季節は乾季と雨季の2種類
平均気温は27℃
パラワン島は南北に400kmと細長い形をしているため、正確に言うと島の北南で気候分類が異なります。パラワン島の中心地でもある州都プエルト・プリンセサ市は熱帯モンスーン気候に分類されており、年間平均気温は27.0℃、年間平均最高気温は30.9℃、年間平均最低気温は23.2℃です。

乾季は11月から5月で、雨季は6月から10月です。最も気温が高くなるのは4月で強烈な日差しが注ぎます。最も気温が低くなるのは1月です。この時期は、朝晩は肌寒く感じます。
下のグラフは月ごとの最高気温と最低気温のそれぞれの平均を表しています。

パラワン島旅行のベストシーズンは1月~5月
旅行のベストシーズンは1月~5月です。特に、2月・3月・4月は晴天が続きます。この時期は、天気の心配はあまり必要ありません。ただしスコールと呼ばれる強い雨が短時間降ることはあります。気温が高くなりますので、熱中症対策は必要です。
台風シーズンについて
フィリピンの台風シーズンは9~11月初旬です。ただし、パラワン島はフィリピンの西端に位置している関係で、大きな台風が直撃することはほとんどありません。
これまで台風被害とはほぼ無縁だったパラワン島ですが、2021年12月に大型の台風が上陸し、大きな被害をもたらしました。過去の事例からすると、これは異例で、パラワン島に長年住む現地の人々も初めて経験したほどです。
このような例外もありますが、基本的には被害の出るような台風を心配する必要はあまりありません。ただし、フィリピンの東から西に向かう台風や低気圧が、パラワン島付近を通過する場合は、飛行機の運航やツアーの開催に影響するケースがあります。
ちなみに台風シーズンは雨期と重なっていますが、雨季と言っても毎日雨が降るわけではありません。1週間ずっと晴天が続くこともよくあります。
そんなタイミングで旅行できると幸運かもしれません。その理由は、観光客が普段よりも比較的少なく、ホテルの宿泊費用も安いことが多いからです。
パラワン島旅行時の服装と注意点
パラワン島旅行中の服装は、基本的に半袖・ハーフパンツ・ビーチサンダルといった南国スタイルで快適に過ごせます。日焼け止めやサングラス、女性の方は折畳み日傘などを持って行くと良いでしょう。帽子も着用すれば、日差しが強い時に重宝します。
パラワン島は基本的に暑いですが、高湿度で過ごしずらい日本の真夏よりは快適に過ごせるでしょう。実際に、日本の真夏の時期にパラワン島旅行に来た人達の多くは、日本より暑くないと感じるようです。
服装に関するアドバイスがあるとすれば、長袖や羽織る上着を持ってくることです。
フィリピン行きの国際線や国内線の機内、またツアーの移動車は冷房が強く効いており、半袖だと寒く感じることがあります。また、時期や天候によっては、昼間との寒暖差が大きくなることもあり、長袖や上着があると重宝します。
余談ですが、フィリピンのホテルの掛布団はシーツのように薄いことが多いですので、エアコンを点けっぱなしで寝てしまうと体調を崩すことがあります。寝る前に温度調節やタイマー設定を忘れずに行うようにしましょう。
地震について
フィリピンと言えば地震のイメージも強いと思います。確かに、フィリピンでは過去に大きな被害を受けた地域もあります。
一方、パラワン島に関しては、現在まで地震の被害にあったことはありません。その理由は、パラワン島だけは、他のフィリピンの地域とは異なる地盤(大陸)プレート上にあることが理由に挙げられています。
地元の人々の中には、地震を一度も経験したことがない人が多数います。そういった意味では、パラワン島は地震とは無縁の島と言えるでしょう。
このようにパラワン島は、台風や地震などの自然災害の影響をほとんど受けないため、地元では「天災とは無縁の神様が意図的に創った島」とも言い伝えられています。
